唐変木2 [思ひ出ぽろぽろ]
『唐変木1』からの続きです。
「優しそうだから…」
うつむいたままぽつりと言う彼女。
優しそうって…。
「何でオレのこと知ってんの?」
失礼ですが、ワタシあなたのこと知りません。いや、同じ学校、同じ学年ですから、どこかで顔を合わせてはいるのでしょうが。う〜ん、ごめん、記憶に残ってない(汗)。
「部室とか渡り廊下からいつも見てたから…」
美術室は2階。そして写真部の部室は隣の校舎の1階です。確かに部室から見上げると美術室でたむろっているワタシたちが見える。言われてみれば、美術室の窓から見下ろしている時に、いつも渡り廊下に女の子の影が一つ二つあったような…。
何だかこっそり監視されていたような気がして、ちょっといやな気持ちがわいてきました。そんなこんなで、質問が尋問口調になりかけてきたところで、たまらずおせっかいが助け舟をだしました。
「ま、そういうことだから〜」
おせっかいに引きずられるようにして階段を駆け下りていく彼女。
後に残され、呆然とするワタシ。
…さて困った。突然知らない女の子から告白されても、何をどうしていいものやら。
ワタシの頭の中には、異性とのお付き合いというイメージが、まだまだ想像できませんでした。ワタシはバイク通学なので、連れ立って帰るなんてこともできず。
そんなこんなで2週間(汗)ほど経ったある日。また美術室でボーッとしていると、あのおせっかいがやってきて、おいでおいでをする。
「何かさ、デートにでも誘ってあげたら?」
いや〜。
んなこと言われてもなぁ。
田舎高校生のデートって何?何があるの?
ああそういや、今度の土曜日に他校の美術部の展覧会があるんだった。女の子と付き合うのって面倒くさいんだなぁと思いつつ、彼女を呼び出して予定を立てました。
そしてやってきた土曜日。
待ち合わせの駅で落ち合い、会場までぶらぶらと並んで歩きます。今となっては何を話したかさっぱり憶えていませんが(汗)。多分、写真部に入った動機とか、カメラは何を使ってるのかとか、被写体は何を撮るのかとか、当たり障りのないことだったような気がします。使っているカメラは父親の一眼レフという話で、へぇお金持ちなんだなと思った記憶があります。
展覧会は他校のとはいえ美術部主催なので、ちょっとは知った顔があります。にわか女連れ(笑)のワタシは、みんなの好奇な視線を感じつつ、恥ずかしさと嬉しさと誇らしさ?みたいなものが混ぜこぜになった初デートでした。
会場を出た後は、喫茶店(田舎ですから喫茶店と食堂を足して2で割ったようなお店です)でコーヒーを飲みました。とりとめのないことを話した後、駅まで送る途中に、彼女がポツリ。
「明日パーマかけてみようと思ってるんだけど…」
「ふーん」
心の中では「え〜?」と思ったものの、初デートで「オレ、パーマ嫌いなんだけど」とか「今のままが良いよ」とか言えるほど、厚かましくはありませんでした。今になって思うと、彼女はワタシの好みを聞きたかったのかもしれません。でもその時のワタシは、本人がそうしたいなら他人がとやかくいうことではない、と思いましたし、彼氏も彼女も対等であるべき、みたいなこだわりもあったように思います。
「オレの」彼女という認識は全然なかったですね(汗)。
続く…。
まだかよ(爆)。
「優しそうだから…」
うつむいたままぽつりと言う彼女。
優しそうって…。
「何でオレのこと知ってんの?」
失礼ですが、ワタシあなたのこと知りません。いや、同じ学校、同じ学年ですから、どこかで顔を合わせてはいるのでしょうが。う〜ん、ごめん、記憶に残ってない(汗)。
「部室とか渡り廊下からいつも見てたから…」
美術室は2階。そして写真部の部室は隣の校舎の1階です。確かに部室から見上げると美術室でたむろっているワタシたちが見える。言われてみれば、美術室の窓から見下ろしている時に、いつも渡り廊下に女の子の影が一つ二つあったような…。
何だかこっそり監視されていたような気がして、ちょっといやな気持ちがわいてきました。そんなこんなで、質問が尋問口調になりかけてきたところで、たまらずおせっかいが助け舟をだしました。
「ま、そういうことだから〜」
おせっかいに引きずられるようにして階段を駆け下りていく彼女。
後に残され、呆然とするワタシ。
…さて困った。突然知らない女の子から告白されても、何をどうしていいものやら。
ワタシの頭の中には、異性とのお付き合いというイメージが、まだまだ想像できませんでした。ワタシはバイク通学なので、連れ立って帰るなんてこともできず。
そんなこんなで2週間(汗)ほど経ったある日。また美術室でボーッとしていると、あのおせっかいがやってきて、おいでおいでをする。
「何かさ、デートにでも誘ってあげたら?」
いや〜。
んなこと言われてもなぁ。
田舎高校生のデートって何?何があるの?
ああそういや、今度の土曜日に他校の美術部の展覧会があるんだった。女の子と付き合うのって面倒くさいんだなぁと思いつつ、彼女を呼び出して予定を立てました。
そしてやってきた土曜日。
待ち合わせの駅で落ち合い、会場までぶらぶらと並んで歩きます。今となっては何を話したかさっぱり憶えていませんが(汗)。多分、写真部に入った動機とか、カメラは何を使ってるのかとか、被写体は何を撮るのかとか、当たり障りのないことだったような気がします。使っているカメラは父親の一眼レフという話で、へぇお金持ちなんだなと思った記憶があります。
展覧会は他校のとはいえ美術部主催なので、ちょっとは知った顔があります。にわか女連れ(笑)のワタシは、みんなの好奇な視線を感じつつ、恥ずかしさと嬉しさと誇らしさ?みたいなものが混ぜこぜになった初デートでした。
会場を出た後は、喫茶店(田舎ですから喫茶店と食堂を足して2で割ったようなお店です)でコーヒーを飲みました。とりとめのないことを話した後、駅まで送る途中に、彼女がポツリ。
「明日パーマかけてみようと思ってるんだけど…」
「ふーん」
心の中では「え〜?」と思ったものの、初デートで「オレ、パーマ嫌いなんだけど」とか「今のままが良いよ」とか言えるほど、厚かましくはありませんでした。今になって思うと、彼女はワタシの好みを聞きたかったのかもしれません。でもその時のワタシは、本人がそうしたいなら他人がとやかくいうことではない、と思いましたし、彼氏も彼女も対等であるべき、みたいなこだわりもあったように思います。
「オレの」彼女という認識は全然なかったですね(汗)。
続く…。
まだかよ(爆)。
ぽむさん
そっとnice!をありがとうございます。
次は終わります。たぶん…(汗)。
by GEN11 (2009-12-08 22:29)
アキオさん
そっとnice!をありがとうございます。
by GEN11 (2009-12-14 18:08)