Vol.54 道化師の森 座キューピーマジック [座キューピーマジック]
座キューピーマジックの公演『Vol.54 道化師の森』を観てきました。
最近見たのが『Vol.50 黒いスーツのサンタクロース』でしたから、思い起こせばもう2年も前のお話。
…2年前ってワタシ何やってたっけ?
もう思い出せないほどの昔です。
その間キューピーマジックも、劇団からプロデュースへと大きく変わりました。
その変化を、自分の目で観て、感じて、語りたかった(爆)ワタシ。
いや、そんなことはどうでもいいから、早く癒して欲しかった…ってのがホンネですかね。
なかなか時間が取れなくて涙をのんだこの2年間。
ようやく(むりやり?)観に行く時間が取れました。
「道化師の森」
この演目を前回観たのはもう5年以上も前のこと。
その『Vol.40 道化師の森』はちょうど劇団解散の危機があった頃のことです。
座長の爆弾発言。いやぁなんか懐かしいですね。
思えば「プロデュース宣言」も、ワタシにとってはそれに匹敵する爆弾発言でした。
座長が何を描いて何を目指しているのか。それを知るためには作品を観ればわかるはず。
キューピーマジックが、どう変わって、どう変わらないのか。
期待と不安がマーブル模様…そう、ちょうどウルトラQのオープニングのように、ぐるぐる渦を巻いておりました。
そうか!ウルトラQの「Q」はキューピーマジックのキューなんだっ(ちがうって)。
そして今回は…なんと、弟くんのキューピーマジック観劇デビューっ!なんです。
オマケに新幹線も初めてで、彼にとっては非常に刺激的な旅行だったと思います。
つうか、今回の演目自体、子供にはとっても刺激的過ぎなのでは?
まいっか。まだ理解できんだろ(爆)。
ということで連れて行ったは良いのですが、やっぱり子供の声って通るんで、変なところで笑われるとこっちがヒヤヒヤして、なかなか芝居に浸れなかった部分もありました。
それでも2年ぶりということと、初のプロデュース観劇ということで、新鮮な気持ちで観ることができました。
良かった良かった。
ワタシたちと同じ回をご覧になったみなさま。もし子供を不愉快に感じた方がいらっしゃいましたら謝ります。ごめんなさい。
とは言っても、また次も連れて行きます。たぶん(汗)。
てなことで…。
いつものことではありますが、前置きが長くてすみません。
以下、ネタバレあります。
ご注意下さい。
前回の『Vol.40 道化師の森』は、かなり良かったんですよ。
脚本も役者も、とてもバランスが良くて。
あの頃のキューピーマジックは、かなり『劇団キューピーマジック』としての完成度が高かった時期だったと考えています。
なので、観ながらどうしても前の役者さんとオーバーラップして困りました。
脚本的には大きな変更はなかったように思います。
違いは演出と役者のみ。ということになるわけですが。
『キューピーマジックプロデュース』となり、一番感じたこと。
一言で言うと、役者の力量の差、というか、役の雰囲気、色、匂い?の差、というか、を感じました。
それぞれの場や幕の中でも、微妙に差があるように思いました。
じゃあバラバラだったのか?と言うとそうでもなく。
根底にあるのはまぎれもなくキューピーなんですね。
同系色でありながら、微妙に色合いが異なる…そんな感じです。
昔のキューピーマジックは、ある意味ですんごく出来上がっていた。
ワタシの中ではかなり純度が高く、澄んで、綺麗なものだったんです。
…でもね。
はっきり言うと「これはこれで何だか面白いぞ!」と思いました。
確かに、以前の完成度の高い高品質な、「劇団キューピーマジック」の公演は素晴らしい。
脚本も個々の役者のベクトルも、キチンとそろっていて、それはそれですごいことだし、面白かった。
今でも、また観たいという気持ちに変わりはありません。
4年に1回でもいいので、劇団の公演を打ってもらえるなら、絶対に観に行きます。
でも、この「キューピーマジックプロデュース」の公演も、ワタシ的には「あり」ですね。
なんだろ。この役者のデコボコ感が、逆に人間の多種多様さを感じさせるような気もしますし。
うーん、手作りっぽいところもまた、面白い気がします。
次回の公演…なんてもんじゃなく、明日の舞台も観てみたい、と思わせる何か(怖いもの観たさか?)がありますね。
それが何かはまだよくわかりませんが。
今はまだ田窪さんと紅子さんがいるので「劇団」を引きずっているとも言えるかもしれませんが、あと10年もすれば、もしかして座長が板に立たなくなる時期がくるかもしれません。
その時にはもっと「劇団」と「プロデュース」の違いが明確に感じられるような気がしてなりません。
(とはいえ、座長と紅子さんには、足腰立たなくなっても板には立って欲しい:爆)
今後、いろんな新しい役者さんたちにこの「キューピーマジックプロデュース」に出て欲しいです。
で、キューピー出身の役者がどんどん増える、と。
「あの年のあの演目は観たかね?」
「そうそう、あの人のあの役は良かったな」
なんて言って、歌舞伎のような会話が、キューピーマジックで当たり前にできるようになるといいな、と思います。
しかしまぁとっても泣けるオハナシです。
自分が親になってみると、またさらに泣けますね。
命はつながっている。
普段何気なく生きてはいますが、自分という存在の前には、無数の命がけの人生があったんです。
その多くの人生に感謝すると共に、受け継いだこの命を無駄にせず、自分もまた次の命のために命がけにならなくては、と強く感じました。
キューピーマジックから離れていたこの2年間。
つまらない日常に、いやだいやだいやだ、と思い続けてきましたが、あたらめて自分の命の大切さ、人生とは本当は素晴らしいものなんだよ、と教えられた気がします。
とても癒されました。
あと3回ぐらい続けて観てもよかった(爆)。
そうそう、いくつか疑問もあり、帰りながらの家族会議。
その後義兄はどうなったのか?
その辺は観る側に任せてるのか、説明がなかったね。
それで、ワタシたち家族の審議の結果。
「時空の割れ目に落ちた」
やっぱりそうだよね。
…では母親は?
眠っている晋平ちゃんの傍らで血だらけの姿が目撃されている。
なぜ消えたのか?どこへ行ったのか。
その問いに間髪いれずカミサン。
「それは、晋平ちゃんを一人にしたくなかったからだよ。一度は時空の割れ目に落ちたけど、晋平ちゃんが心配で、伯母さんに見つけてもらうまでそばにいたかったんだよっ」
なるほど。
こちらもさすが母親。説得力あるなー。
子を想う母親の一念は時空をも曲げるんです。
さもありなん。
帰りながら思わず盛り上がるワタシたち家族でした。
ところで、帰り道での娘の感想。
「冬なのに夏みたいに暑さを感じた」
そうそう、季節感とか空気を感じるのも、キューピーマジックお得意の魔法なんだよね。
ちゃんとワカッテルじゃん。よしよし(笑)。
いずれにしても今後の成長を見守りたい「キューピーマジックプロデュース」です。
みなさんはいかがでしたか?
最近見たのが『Vol.50 黒いスーツのサンタクロース』でしたから、思い起こせばもう2年も前のお話。
…2年前ってワタシ何やってたっけ?
もう思い出せないほどの昔です。
その間キューピーマジックも、劇団からプロデュースへと大きく変わりました。
その変化を、自分の目で観て、感じて、語りたかった(爆)ワタシ。
いや、そんなことはどうでもいいから、早く癒して欲しかった…ってのがホンネですかね。
なかなか時間が取れなくて涙をのんだこの2年間。
ようやく(むりやり?)観に行く時間が取れました。
「道化師の森」
この演目を前回観たのはもう5年以上も前のこと。
その『Vol.40 道化師の森』はちょうど劇団解散の危機があった頃のことです。
座長の爆弾発言。いやぁなんか懐かしいですね。
思えば「プロデュース宣言」も、ワタシにとってはそれに匹敵する爆弾発言でした。
座長が何を描いて何を目指しているのか。それを知るためには作品を観ればわかるはず。
キューピーマジックが、どう変わって、どう変わらないのか。
期待と不安がマーブル模様…そう、ちょうどウルトラQのオープニングのように、ぐるぐる渦を巻いておりました。
そうか!ウルトラQの「Q」はキューピーマジックのキューなんだっ(ちがうって)。
そして今回は…なんと、弟くんのキューピーマジック観劇デビューっ!なんです。
オマケに新幹線も初めてで、彼にとっては非常に刺激的な旅行だったと思います。
つうか、今回の演目自体、子供にはとっても刺激的過ぎなのでは?
まいっか。まだ理解できんだろ(爆)。
ということで連れて行ったは良いのですが、やっぱり子供の声って通るんで、変なところで笑われるとこっちがヒヤヒヤして、なかなか芝居に浸れなかった部分もありました。
それでも2年ぶりということと、初のプロデュース観劇ということで、新鮮な気持ちで観ることができました。
良かった良かった。
ワタシたちと同じ回をご覧になったみなさま。もし子供を不愉快に感じた方がいらっしゃいましたら謝ります。ごめんなさい。
とは言っても、また次も連れて行きます。たぶん(汗)。
てなことで…。
いつものことではありますが、前置きが長くてすみません。
以下、ネタバレあります。
ご注意下さい。
前回の『Vol.40 道化師の森』は、かなり良かったんですよ。
脚本も役者も、とてもバランスが良くて。
あの頃のキューピーマジックは、かなり『劇団キューピーマジック』としての完成度が高かった時期だったと考えています。
なので、観ながらどうしても前の役者さんとオーバーラップして困りました。
脚本的には大きな変更はなかったように思います。
違いは演出と役者のみ。ということになるわけですが。
『キューピーマジックプロデュース』となり、一番感じたこと。
一言で言うと、役者の力量の差、というか、役の雰囲気、色、匂い?の差、というか、を感じました。
それぞれの場や幕の中でも、微妙に差があるように思いました。
じゃあバラバラだったのか?と言うとそうでもなく。
根底にあるのはまぎれもなくキューピーなんですね。
同系色でありながら、微妙に色合いが異なる…そんな感じです。
昔のキューピーマジックは、ある意味ですんごく出来上がっていた。
ワタシの中ではかなり純度が高く、澄んで、綺麗なものだったんです。
…でもね。
はっきり言うと「これはこれで何だか面白いぞ!」と思いました。
確かに、以前の完成度の高い高品質な、「劇団キューピーマジック」の公演は素晴らしい。
脚本も個々の役者のベクトルも、キチンとそろっていて、それはそれですごいことだし、面白かった。
今でも、また観たいという気持ちに変わりはありません。
4年に1回でもいいので、劇団の公演を打ってもらえるなら、絶対に観に行きます。
でも、この「キューピーマジックプロデュース」の公演も、ワタシ的には「あり」ですね。
なんだろ。この役者のデコボコ感が、逆に人間の多種多様さを感じさせるような気もしますし。
うーん、手作りっぽいところもまた、面白い気がします。
次回の公演…なんてもんじゃなく、明日の舞台も観てみたい、と思わせる何か(怖いもの観たさか?)がありますね。
それが何かはまだよくわかりませんが。
今はまだ田窪さんと紅子さんがいるので「劇団」を引きずっているとも言えるかもしれませんが、あと10年もすれば、もしかして座長が板に立たなくなる時期がくるかもしれません。
その時にはもっと「劇団」と「プロデュース」の違いが明確に感じられるような気がしてなりません。
(とはいえ、座長と紅子さんには、足腰立たなくなっても板には立って欲しい:爆)
今後、いろんな新しい役者さんたちにこの「キューピーマジックプロデュース」に出て欲しいです。
で、キューピー出身の役者がどんどん増える、と。
「あの年のあの演目は観たかね?」
「そうそう、あの人のあの役は良かったな」
なんて言って、歌舞伎のような会話が、キューピーマジックで当たり前にできるようになるといいな、と思います。
しかしまぁとっても泣けるオハナシです。
自分が親になってみると、またさらに泣けますね。
命はつながっている。
普段何気なく生きてはいますが、自分という存在の前には、無数の命がけの人生があったんです。
その多くの人生に感謝すると共に、受け継いだこの命を無駄にせず、自分もまた次の命のために命がけにならなくては、と強く感じました。
キューピーマジックから離れていたこの2年間。
つまらない日常に、いやだいやだいやだ、と思い続けてきましたが、あたらめて自分の命の大切さ、人生とは本当は素晴らしいものなんだよ、と教えられた気がします。
とても癒されました。
あと3回ぐらい続けて観てもよかった(爆)。
そうそう、いくつか疑問もあり、帰りながらの家族会議。
その後義兄はどうなったのか?
その辺は観る側に任せてるのか、説明がなかったね。
それで、ワタシたち家族の審議の結果。
「時空の割れ目に落ちた」
やっぱりそうだよね。
…では母親は?
眠っている晋平ちゃんの傍らで血だらけの姿が目撃されている。
なぜ消えたのか?どこへ行ったのか。
その問いに間髪いれずカミサン。
「それは、晋平ちゃんを一人にしたくなかったからだよ。一度は時空の割れ目に落ちたけど、晋平ちゃんが心配で、伯母さんに見つけてもらうまでそばにいたかったんだよっ」
なるほど。
こちらもさすが母親。説得力あるなー。
子を想う母親の一念は時空をも曲げるんです。
さもありなん。
帰りながら思わず盛り上がるワタシたち家族でした。
ところで、帰り道での娘の感想。
「冬なのに夏みたいに暑さを感じた」
そうそう、季節感とか空気を感じるのも、キューピーマジックお得意の魔法なんだよね。
ちゃんとワカッテルじゃん。よしよし(笑)。
いずれにしても今後の成長を見守りたい「キューピーマジックプロデュース」です。
みなさんはいかがでしたか?
プロヂュースになってまだ2年、
僕自身まだまだデコボコ感は否めないと思ってます。
出演者の半分が初回参加という現状では、
僕の演技観を伝えることはなかなか難しいなと実感します。
しかし、2回目以上の参加者の中には10年在籍した劇団員をしのぐ、
理解力と積極さで近づいて来てくれている人がいるのも事実です。
来年、再来年、そういう人がどんどん増えて行ってくれれば、
桑原さんはじめ多くのお客様に支持していただける、
舞台に近づけるのではないかと考えています。
今回のご意見、励みになります。
作品としてはまさに「命は繋がっている」がテーマです。
僕の作品はあるいはすべてそれがテーマの物語を、
手を代え品を代え繰り返し作品にしてきた、
そんなふうに言えると思います。
これからも頑張って新作を生み出していきたいなと思ってます。
by 田窪一世 (2010-12-07 06:26)
それはともかく、
今回はご家族そろって遠路はるばる本当にありがとうございました。
冥利に尽きます。
by 田窪一世 (2010-12-07 06:29)
田窪さん
座長みずからコメントいただきありがとうございます。
今回、舞台を拝見しながらワタシの脳裏に浮かんだのは「活性化」の3文字でした。
うまく記事にはできなかったのですが、比べると劇団の時は「平衡状態」という表現になるでしょうか。
高い次元で素晴らしいバランスを保っていた劇団だったと思います。
それとは異なり、プラズマとかイオンとかそんなのが飛び交っている、活性化エネルギーを感じました。
すみません。理数系で(爆)。
by GEN11 (2010-12-09 12:26)