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Vol.71 最後のブラッディマリー 座キューピーマジック [座キューピーマジック]

座キューピーマジック公演『Vol.71 最後のブラッディマリー』を観に行ってきました。

今回は日曜日に娘の定期演奏会があったため、前日土曜日のマチネということにしました。
娘は残念ながら今回はパス。本人今まで観ていない演目なので観たがっていたのですが、本番直前なのでしょうがないね。
カミサンと息子とで三人の観劇となりました。

一方、息子のほうはと言うと、後期中間試験中。
しかし彼は前回公演を観に行けてなくて、どうにも我慢できないと。
一応勉強道具も持って出たはずでしたが…道中はずっと寝てましたね(笑)。
赤点取ったらキューピーのせ…(以下自粛)。



さてこの演目。
以前観たのはいつだったかな~とblogをさかのぼってみると…。
ナント2000年!もう19年も前ですか?いやはやビックリです。
確かにかなり昔だった記憶があったので、てっきり初演を観たんだと思い込んでいましたが、当時の記事を見ると「8年ぶりの再演」と書いてあるので初演ではないですね。完全に記憶違いでした。

それにしても。
当時生まれたばかりの娘が今やもう成人ですから…。
月日の経つのは本当に早いですね。

関連記事:
 2000/10/07 『Vol.31 最後のブラッディ・マリー

19年も前に観たこの演目。
イマイチすっきりしなかったのは良く覚えているんです。
観終わった後???が頭の中を駆け巡っていました。
話の辻褄が合わないというか、何と言うか。
それでもキューピーにしては珍しいハードボイルドさは感じられて、良い印象ではありました。


さてさて前置きが長くなりそうなのでこのへんで。
以下ネタバレあります。
ご注意ください。



話は前後するのですが、客出しの時に座長の田窪さんと少しお話しました。
キャストの年代が上がってきて、主人公たちの年代に幅が出せた、と。
確かに19年前に観た公演ではほとんど同じ年代の配役だったような。
今回の配役はとても違和感なくすんなり物語に入り込めました。
若い人は情熱的だし、歳いった人はいぶし銀だし、物語に多様性(笑)と言うか広がりがありましたね。
年齢的な幅もそうですが、各キャラクターの個性にも幅があって、観ていて飽きませんでした。

特に、バーのママ(笑)!
元々ぶっ飛んだ役どころではありますが、役の作り込みがすごい。
でも、なんか、いそう、いやいる〜!(爆)。
この役者さんってば実は二役で、最初と最後に出てくるバカップルの女の子と同じ人なのね。…スゴイわ、このふり幅。
あんまり普段のママが強烈過ぎて、あ~最後のほうの「置いてかないで」とすがる場面で無理が出ないかな〜?って心配しながら観てましたが、全然心配ご無用でした。
感情をわしづかみにされてグイグイ持っていかれました。

そして、盲目のお婆さん。
深層の令嬢がそのまま歳を取った感じで。可愛い〜!
とっても素敵なお婆さんでした。
旦那さんとのダンスの場面は泣けましたね。
なぜか「美女と野獣」のダンスシーンが脳裏に浮かび、どっちが野獣だ?と自分に突っ込みを入れつつ、泣きながら苦笑いしてたのは内緒です(笑)。



いつもは自分の生活や悩みにシンクロしてくるキューピーの公演ですが、今回は何か日常を忘れて舞台にのめりこんでいるワタシがいました。
こんな感覚は久しぶりでしたね。
客出しの時に田窪さんには「ホントに大人のおとぎ話でしたね」ってお伝えしました。
ただのおとぎ話ではなく「大人の」ってところがポイントです。
さすがに16歳の息子にはピンとこなかったようです。
残念ですが彼にはまだ少し早いのかもね。
これからいろんな失敗や苦労をたくさんして、良い意味で「くたびれて」ください。



二十歳の娘を持つ主人公の一人はワタシと最も近い役柄。
親娘の年代的にも…体型的にも?(汗)
結婚はするけど父親と離れたいわけではない、父親大好きな娘な感じが伝わってきて、なんか胸が痛くも嬉しかったです。
女性から見た、結婚相手と父親の違いってどんな感じなんでしょう?
家族と肉親の違い…的な何か?

ウチの娘もいつか「結婚したい人がいるの!」って言い出すんでしょうか。
おいまだ学生だぞ?
いやいや高校生の時だって受験間近なのに「好きな人に告ったら付き合うことになりました!」って爆弾報告した娘だし。
この先だって何があるやらわからんぞ、なんて自分を戒めたりして。
ワタシのいろんな思い出と役者さんの思いが交錯?し、あっという間の2時間でした。

関連記事:
 2017/08/14 『桜咲く前に告り子の花咲け



主人公の三人の吸血鬼。
大切な人と別れなければいけない。
それぞれいろんな思惑があって心は揺れ動きますが、最終的には腹をくくります。
選んだ道はそれぞれだけど想いは同じなんだな〜と感じました。

戒律かぁ…。
結局、戒律に縛られてるんじゃなくて、戒律に従う自分に縛られてるんだと思うんですよ。
昔少し鬱ってた頃の記事に書いた「最終決定者は自分」を思い出しました。

関連記事:
 2008/07/08 『Vol.49 ライフ

戒律に従うのも自分の意志、従わないのも自分の意志。
すべて自分が決めることなんですよ。
人のせいじゃなく、社会や制度のせいでもなく。
自分のせいでいいんです。
どうしても嫌なら辞めればいいし、逃げてもいい。
それでいいんです。

人生長く生きていると(死なないのでなおさらです)どこかで必ず抜き差しならない状況になり決断を迫られることがあります。
そこで何を選んで何を捨てるのか。
自分にとって何が一番大事なのか。
それが自分のアイデンティティーになっていくのかな~って思いました。彼らの選んだ道、彼らの進む道、生きざまに乾杯!です。

とか言いながらも…。

これって実は吸血鬼の「家族の」ほうが主役なんじゃね?
最後までそう思えてしかたありませんでした。
吸血鬼くん達には悪いとも思いましたが、きっと彼らなら笑って同意してくれるでしょう。



さてさて。
恒例、観劇の後の反省会…ならぬ、咀嚼会?
近くの喫茶店で、気付いた点、疑問点、問題点(笑)などを各自持ち寄って行う家族会議です。
気になっていた素朴な疑問をぶつけてみました。

吸血鬼は死なないし歳も取らない。
でも今の歳かっこうになるまでは歳を取ってたということだよね。
昔は吸血鬼じゃなかった頃があった、ということなのかな?

それに対しては息子が速攻で答えました。

「吸血鬼は母体から産まれるんじゃなくて、何もないところから発生するんですよ」

なぜか吸血鬼に詳しい我が息子。そしてうんちくを述べる時は丁寧語(笑)。
実際には、血を欲しがったり、日光に弱くなったりする、何とか言う病気があるらしく、そういう人が昔は吸血鬼とされたのだとか、子供や乳幼児の吸血鬼がいない話とか、ひとしきり解説。…おっオマエナニモノ?
何とか言う物質があって、どんな作用がどうとか…。
が、専門用語てんこ盛りでさっぱり頭に残りませんでした(汗)。

吸血鬼に血を吸われた人は吸血鬼になるんだっけ?
いや、それはゾンビか?
ワタシの知識はその程度です。あしからず(笑)。

大人のためのおとぎ話。
ということで、ワタシはいつもと違う、日常と乖離した時間を過ごすことができ、リフレッシュできました。
みなさんはいかがでしたか?


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