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戦闘機がF1を連れてきた話 [思ひ出ぽろぽろ]

ある一定の年齢層の方に「思い出に残る革新的なF1は?」と聞いたら、おそらくトップに上がるのは、タイレルP34でしょう。たいれるえふわん、とか、たいれるろくりん、などとも呼ばれます。1999年まで存在していたこのイギリスのコンストラクターは、今ではだいたい皆さん「ティレル」と呼ぶのが普通なのですが、このP34についてはおそらくほとんどの方が「タイレル」と呼ぶのではないでしょうか。
「タイレル」はアメリカ読みです。この車体が日本GPを走った際に、ボディにひらがなで「たいれる」と振り仮名がふられていた(笑)こともあり、P34と言えばタイレル、タイレルと言えばP34と、この呼び名が浸透したいきさつがあります。

さて、世にも珍しいこの6輪のF1ですが、驚くことに、見た目の奇抜さだけではなく、実力もありました。他チームから失笑を受けながら実戦デビューしたものの、その年の第4戦あたりで、もうすでに優勝しています。模型の世界でもひっぱりだこで、昔から何度もモデル化されてきました。そして今年の夏にもタミヤから再々販されるとのこと。

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タミヤ 1/12 タイレル P34 シックスホイーラー(エッチングパーツ付き)
(画像はお借りしました)


いやー。懐かしー。
実は、このモデルには思い出があります。正確には、エッチングパーツなんて付いていない頃の、もっと古い初期のモデルになるのですが。

懐かしさに任せて、思い出を書いておきます。



ワタシがまだ、うら若き高校生だった頃です。通う学校の最寄駅近くにおもちゃ屋がありました(今も実在)。ちなみに、この話とは関係ありませんが、そのお店には同じ高校に通う娘さんがいましたね。クラスは違う(そもそも学科が違う)ので同級生と言って良いのか悪いのか。

放課後はいつも、帰りの電車の時間までお店に入り浸っては、プラモデルを物色していました。そんなに頻繁に買えもしないので、いつもは見ているだけで、ほとんど駅の待合室がわりと化していました。
ある時、お年玉か何かを貯めたお金で、ちょっと大きな買い物をしました。当時の金額でも3,000円とか、もっとしたかも。ハセガワの1/32 F-104J/Gスターファイターでした。なぜそれを買おうと思ったかは憶えていませんけど(汗)。

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ハセガワ 1/32 F-104J/G スターファイター
(画像はお借りしました)



機体長が50cmほどになるので、かなりでかい。操縦席やノーズコーン内のレーダー、尾翼下のジェットエンジンなど、外板パーツをつけるとほとんど見えなくなるのが残念でした。

「作ったら持ってきてよ。店に飾りたいから」

親父さんから、そんなふうに言われました。

F-104Jって機体は、ほとんどシルバー1色なんですが、材質の違いや、熱や腐食を表現したくて、外板を部分的に塗り分けたりして、それなりに凝って作りました。

ワタシが作ったプラモデルを親父さんが見るのは初めて。思いのほか好印象だったようで喜んでもらえました。その後、何日かはお店のショーウィンドウに飾られてましたが、気が付いたらなくなってて、何だよー折角持ってきたのにーとか思っていると、ある時突然、親父さんに呼ばれました。

「あんまり出来が良かったから、コンテストに出展してみたんだよー」

なんだーそうだったのかー。なんて思っていたら、親父さんから衝撃的な言葉が。

「賞を貰ったんで、持って行ってよ」

ビックリです。
その時のトロフィーは今もあります。
裸で飾ってたので、リボンがすっかり褪せてます。

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「日模賞」

思ったより大きめなトロフィーでした。日模(日本模型株式会社)という模型メーカーがあり、その名前を冠した賞でした。現在、模型部門は休止しているようですが、会社自体はまだ存在しているみたいですね。(てか、模型会社なのに模型部門を休止って…)
そして、その時の副賞として貰ったのが、件の「タミヤ 1/12 タイレルP34」だったのです。あーやっと話が戻ってきたー。

20220603235024.png
タミヤ 1/12 タイレル P34 シックスホイーラー(エッチングパーツ付き)
(画像はお借りしました)



ハセガワのモデルを出展して、日模の賞をもらい、副賞がタミヤの製品、という、何?このチグハグさ、節操のなさは?とは思いましたね(笑)。
1/32のF-104Jほどではありませんでしたが、1/12のタイレルP34でも全長30cmくらいになります。それなりに箱がでかくて、学校帰りに持って帰るのには一苦労しました。

思いがけず手に入れた、その副賞ですが、ワタシはどちらかと言うと、ミリタリーモデル派だったため、箱のまましばらく部屋に飾った後、友達が欲しいと言うのであげちゃいました。そのプラモデルを友達が作ったかどうか…。それは憶えていません。



え?そのお店の娘さん?
いやいやいやいや。何かあるわけないでしょう。
高校三年生になっても、せいぜいがこんなでしたからねw。

関連記事:
 2009/12/07 『唐変木1
 2009/12/08 『唐変木2
 2009/12/09 『唐変木3


プラモデルの思い出。
第二段、てか続き、ありそうな気配よ(笑)。


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