Vol.64 大きな銀杏の樹の下の小さな泉 座キューピーマジック [座キューピーマジック]
座キューピーマジック公演『Vol.64 大きな銀杏の樹の下の小さな泉』を観てきました。
5年ぶりの再演だそうで。
この演目を前に観たのはいつだったかな?と思ってblogをさかのぼってみると…。
なんと2002年!今から13年前の『Vol.37 大きな銀杏の樹の下の小さな泉』でした。
そういえば、カミサンがつわりでドタキャンしたんでしたっけね。
その時お腹にいた子が、スクスク育って、今や小学6年生です。
いや〜月日が経つのは早いもんです。光陰矢の如し。
そんなこんなでこの演目は、私以外の家族は初見になります。
当初、例によって土曜日のマチネを予約していましたが、間近になって急に娘の高校が土曜講習となり、急きょチケットを日曜日のマチネに変更していただきました。
そうです、娘はまた今回も課題を持って車の中で勉強しながらの東京行き。
課題が終わるかどうか厳しいのはわかっていても、それでも「行きたい!」という娘のたっての希望でした。
この母にしてこの娘あり。
まあ良いでしょう。これも社会勉強です。
日曜日は楽日なので、ここはやっぱり打ち上げ用にお酒でしょう。
ということで知り合いの酒屋さんから、卸し向けで一般売りしないという特別な梅酒を無理言って譲ってもらい、差し入れとしました。
打ち上げで劇団の皆さんに呑んでもらったかな。
もしかして田窪さんが独り占めしたかも?
客入れの時からもうマスターが開店準備をしている、という趣向は良かったですね。
絶対に珈琲飲みたくなるからと思って直前にお昼をたらふく食べたのですが、案の定、のどの渇きとお腹の音は抑えられませんでした。
またまた前置きが長くなりそうなのでこの辺で。
以下ネタバレあります。
ご注意ください。
物語的には前に観た公演と大きく違わない様子。
何の変哲も無い、普通の日常を、季節ごとに切り取った、あの感じ。
思い起こせば、前回見た頃のキューピーマジックって、すごく油がのってた頃でした。
観るたび、観るたび、どんどん成長するのが目にみえて感じられました。
それがまた、煮詰まって煮詰まって、どんどん濃くなる、という成長ではなく。
濁りがなくなりどんどん澄んでいくような。
不純物が取り去られてキラキラ輝く、例えば蒸留水が作られていくのを観るような。
その頃のキューピーマジックの芝居はそんな感じでした。
一見抑え気味、誇張がない。でも逆に肩の力が抜けた、本当に透明感あふれるリアルな演技。
あれから十何年。
劇団からプロデュースに大きく変わったキューピーマジック。
まだまだ荒削りだけど力強さは感じます。
あと何だろ、演じている役者の楽しさが伝わってきますね。
時代と役者は変わっても、根っこのところは全然変わらないんだな、と改めて気づき、嬉しくなりました。
幽霊も亡霊も幻も、善人も悪人も出てこない。
何の変哲もない、どこにでもいる普通の人だけの、どこにでもある普通の日常。
この演目こそが、キューピーマジックの真骨頂なのかな、と思いました。
辛く、厳しく、苦しく、悲しい。
そんな日常の中にちりばめられた、わずかな喜び、楽しみ、希望。
それがあるからまた明日も歩いていける。
だからこそ日常。それこそが日常。
キューピーマジック演じる日常は強く鋭い。
でも同時に優しく暖かくもあります。
ワタシはそんなところに強く共感するのです。
またまたワタクシごとで恐縮です。
最近社内でゴタゴタがあって、退職された方がいらっしゃいました。
いや最近じゃないですね。ゴタゴタの種はずっと前からありました。
会社のことなので、あんまり詳しくは書けませんが。
あの喫茶店の、張り詰めた空気感。
気まずい雰囲気。
言いたいのに言えないモヤモヤ。
言ってしまった罪悪感。
関わることと関わらないことの正義。
すべて投げ出して楽になりたいという衝動。
どれもこれも、実際の日常と今回の公演は、まったくの同列。同じ重さです。
ドラマチックな展開も何にもないような日常でも、切り取ってつなげれば、そのまま舞台になってしまうんですね。
と言うか逆に、舞台を演じるように日々を過ごしているんだなワタシは。ってのが今回の公演を観終わった時の感想でした。
父親が神様に向かって叫ぶシーン。
わかっちゃいたけど、やっぱりやられちゃったなー。
あれは父親なら泣きますって絶対。
もう恥ずかしくて、客出しで役者さんと目を合わせられませんでした。
挨拶もそこそこに逃げるように劇場を出てきました。
おかげで、今回のチラシの絵に人間が一人も描かれていないのは何か意味があるのか、座長さんに聞いてみようと思っていたのに、すっかり忘れてしまっていました。
あと、劇団員だった大好きな岡野さんを久しぶりに観られて嬉しかったです。
Aパターンで岡野さん出ないと思っていたら、なんと女医さんのサプライズ。
思わずガッツポーズしそうになりました。
相変わらず、明日を生きる勇気がもらえる、素敵な公演でした。
皆さんはいかがでしたか。
5年ぶりの再演だそうで。
この演目を前に観たのはいつだったかな?と思ってblogをさかのぼってみると…。
なんと2002年!今から13年前の『Vol.37 大きな銀杏の樹の下の小さな泉』でした。
そういえば、カミサンがつわりでドタキャンしたんでしたっけね。
その時お腹にいた子が、スクスク育って、今や小学6年生です。
いや〜月日が経つのは早いもんです。光陰矢の如し。
そんなこんなでこの演目は、私以外の家族は初見になります。
当初、例によって土曜日のマチネを予約していましたが、間近になって急に娘の高校が土曜講習となり、急きょチケットを日曜日のマチネに変更していただきました。
そうです、娘はまた今回も課題を持って車の中で勉強しながらの東京行き。
課題が終わるかどうか厳しいのはわかっていても、それでも「行きたい!」という娘のたっての希望でした。
この母にしてこの娘あり。
まあ良いでしょう。これも社会勉強です。
日曜日は楽日なので、ここはやっぱり打ち上げ用にお酒でしょう。
ということで知り合いの酒屋さんから、卸し向けで一般売りしないという特別な梅酒を無理言って譲ってもらい、差し入れとしました。
打ち上げで劇団の皆さんに呑んでもらったかな。
もしかして田窪さんが独り占めしたかも?
客入れの時からもうマスターが開店準備をしている、という趣向は良かったですね。
絶対に珈琲飲みたくなるからと思って直前にお昼をたらふく食べたのですが、案の定、のどの渇きとお腹の音は抑えられませんでした。
またまた前置きが長くなりそうなのでこの辺で。
以下ネタバレあります。
ご注意ください。
物語的には前に観た公演と大きく違わない様子。
何の変哲も無い、普通の日常を、季節ごとに切り取った、あの感じ。
思い起こせば、前回見た頃のキューピーマジックって、すごく油がのってた頃でした。
観るたび、観るたび、どんどん成長するのが目にみえて感じられました。
それがまた、煮詰まって煮詰まって、どんどん濃くなる、という成長ではなく。
濁りがなくなりどんどん澄んでいくような。
不純物が取り去られてキラキラ輝く、例えば蒸留水が作られていくのを観るような。
その頃のキューピーマジックの芝居はそんな感じでした。
一見抑え気味、誇張がない。でも逆に肩の力が抜けた、本当に透明感あふれるリアルな演技。
あれから十何年。
劇団からプロデュースに大きく変わったキューピーマジック。
まだまだ荒削りだけど力強さは感じます。
あと何だろ、演じている役者の楽しさが伝わってきますね。
時代と役者は変わっても、根っこのところは全然変わらないんだな、と改めて気づき、嬉しくなりました。
幽霊も亡霊も幻も、善人も悪人も出てこない。
何の変哲もない、どこにでもいる普通の人だけの、どこにでもある普通の日常。
この演目こそが、キューピーマジックの真骨頂なのかな、と思いました。
辛く、厳しく、苦しく、悲しい。
そんな日常の中にちりばめられた、わずかな喜び、楽しみ、希望。
それがあるからまた明日も歩いていける。
だからこそ日常。それこそが日常。
キューピーマジック演じる日常は強く鋭い。
でも同時に優しく暖かくもあります。
ワタシはそんなところに強く共感するのです。
またまたワタクシごとで恐縮です。
最近社内でゴタゴタがあって、退職された方がいらっしゃいました。
いや最近じゃないですね。ゴタゴタの種はずっと前からありました。
会社のことなので、あんまり詳しくは書けませんが。
あの喫茶店の、張り詰めた空気感。
気まずい雰囲気。
言いたいのに言えないモヤモヤ。
言ってしまった罪悪感。
関わることと関わらないことの正義。
すべて投げ出して楽になりたいという衝動。
どれもこれも、実際の日常と今回の公演は、まったくの同列。同じ重さです。
ドラマチックな展開も何にもないような日常でも、切り取ってつなげれば、そのまま舞台になってしまうんですね。
と言うか逆に、舞台を演じるように日々を過ごしているんだなワタシは。ってのが今回の公演を観終わった時の感想でした。
父親が神様に向かって叫ぶシーン。
わかっちゃいたけど、やっぱりやられちゃったなー。
あれは父親なら泣きますって絶対。
もう恥ずかしくて、客出しで役者さんと目を合わせられませんでした。
挨拶もそこそこに逃げるように劇場を出てきました。
おかげで、今回のチラシの絵に人間が一人も描かれていないのは何か意味があるのか、座長さんに聞いてみようと思っていたのに、すっかり忘れてしまっていました。
あと、劇団員だった大好きな岡野さんを久しぶりに観られて嬉しかったです。
Aパターンで岡野さん出ないと思っていたら、なんと女医さんのサプライズ。
思わずガッツポーズしそうになりました。
相変わらず、明日を生きる勇気がもらえる、素敵な公演でした。
皆さんはいかがでしたか。
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