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誰得? [時事ネタ]

ずいぶんとご無沙汰しました。
いろいろと思うところもあり、言いたいこともたくさんありましたが、取りあえずはあのお祭りが終わるまではblogも自粛しようと思ってました。政治的な話になるのが目に見えてましたからね。
ただ、元々障害者については一家言を持っているワタシ。

関連記事:
 2016/12/08 『障害という言葉の向く先は

障害者がだしに使われてるなー。と言うか、いいように食い物にされてるなー、と悲しくなります。まぁその前のお祭りを含めると、アスリート全体が食い物にされてるんですが。
スポーツの世界でフライングは1回目は許されるというので、お祭りはまだ終わっていませんが、月の初めだし、思ってることをちょこっとだけ書いておきます。
そもそもが備忘録のblogなんで(キリッ)。



SNSでは「あの祭りを中止しろ」という声に対して、「プロ野球や甲子園を止めろ」と言うやつはいないのにw、という反論(にもならない何か)をよく見ました。
そうなんでしょうか?少なくともワタシは、プロ野球も甲子園もサッカーもゴルフも、すべて中止すべきだったと思っています。それがあって初めて国民に自粛を受け入れる覚悟が生まれた、と思うのです。

でも結局メディアは、視聴率が取れるスポーツは容認する、という姿勢です。だから「イベントはすべて一律に中止すべし」といった意見はあっても、取り上げられない、無視される、報道されない、誰も目に留めない。

なーんでか? ←コレわかる人、かなり古い人w

だってスポーツは、視聴率とページビューを稼げる最高のネタなんですよ。つまりは、広告の効果が一番高いのです。広告を商売にしているどこかの誰かさんが最も美味しいイベント、ってことです。止められないわなこれは。
みんな、その誰かさんに操られてるよなー、と思います。



話は少し脱線しますが、最近、テレビをネットの視聴率が抜いた、というニュースを見ました。まぁそんなニュースをマスコミが流すはずがないので、ネットニュースでですけどね。
時代だなーと思うわけです。

その昔、マスメディアがこぞってネットをdisるキャンペーンをしてたことがありました。ネット見てると馬鹿になる、などと書いた新聞もありました。そう言えばさらに昔、テレビが普及しだした時には、テレビを見てると馬鹿になる、と書いてましたよね。進歩がないと言うか何と言うか。

ところが今や、ニュースソースはネット、が普通な世の中になりました。ニュースは足で稼ぐ、なんて大昔の話。こたつ記事、と言われるように、記者はエアコンの効いた部屋のPCの前で日がら一日ネットを漁っている始末。旧メディアはすっかりネットの軍門に降ってしまいましたね。言ってしまえば、今の旧メディアはただのまとめサイト的なものでしかないように思います。

おまけに、その情報のまとめ方に、偏った思惑が込められてしまうのが、マスコミのさらに悪いところです。こたつで集めた情報の一部を切り取って自分の言いたいような記事にまとめ、人目を引くような煽りタイトルを付けてページビューを稼ぐ。そんなやり方が、最近よく目につきませんか?
今後は、情報の取捨選択に慣れたネット民から、旧メディアはどんどん見放されていくかもしれませんね。


話はまた少しソレます。
今回のコロナ禍+オリパラ祭り強行は、あちこちで禍根を残しました。
どこかの誰かさんは、スポーツの力で国民一致団結、みたいなことを言ってたようですが、団結どころかあらゆるところで分断や対立を作りましたよね。

kaisya_tairitsu_wakamono_toshiyori.png
(いらすとや)


若者 vs 高齢者
政治家 vs 一般市民
PCR検査推進派 vs 検査反対派
ワクチン派 vs 反ワクチン派
五輪容認派 vs 五輪中止派
富裕層 vs 貧窮層
男性 vs 女性 あるいはLGBTQ
都市 vs 地方

自分の主張は推しまくるのに、自分と異なる意見は聴き入れない。
多様性とかダイバーシティとか言われている時代なのにね、とか思います。

気軽に自分の意見を表明できるネット上では、毎日いろんなところで様々な対立が起きています。何かというとすぐに対立がおこる。いわゆる炎上することが日常茶飯事になっていますが、見かたを変えると、炎上も一つのバズりとも考えられます。

バズるのはなかなか難しいですが、炎上するのは比較的簡単だとすると、対立をあおって炎上を引き起こすのには、どこかで何か誰かの思惑や意思が働いているのではないか、という気がしてきます。
ワタシは最近、炎上を見聞きした時に、これで一番得をするのはいったい誰だろう?と考えます。そうして考えるといつも行きつく先が

「マスコミ」あるいは「メディア(ネット含む)」

ビューを稼いで、広告収入を得る。
そういう意味では最終的に

「広告代理店」

そう考えると、あぁ…と。
脱線したうえに、さらにソレてた話が、ある一点に戻ってきたw。
まぁそんな、作られた感動に酔ったり、仕組まれた対立に首を突っ込むのも、何だか馬鹿らしくなりますね。
(個人の意見です)

money_yuchaku.png
(いらすとや)


さらにはまた、もっと俯瞰で見て、今のこの日本の状況を一番喜んでいるのは誰か?将来誰が得をするのか?それを考えると、あぁ…と思ったり思わなかったり。
(だから個人の感想ですってば)

「陰謀論」と一蹴することは簡単です。
でもあと10年20年経って、今の高齢者がいなくなった後の日本。ワタシが後期高齢者となった時代。ウチの子供たちが中心で働く世代になった頃。そんな時には、日本はいったいどんな国になっているのでしょうね。あんまり明るい未来が見えないのはワタシだけ?
(あくまでも個人の感想ですからー)


なんて、これが娘から「悪い想像をしがち」と言われる所以ですかね(汗)。

関連記事:
 2020/11/29 『『祝婚歌(しゅくこんか)』吉野弘

さもありなん(笑)。
ここで改めて、祝婚歌の一節を。

 立派でありたいとか
 正しくありたいとかいう
 無理な緊張には
 色目を使わず
 ゆったりゆたかに
 光を浴びているほうがいい

ホントそうだ。
ここは「冬来りなば春遠からじ」ということにしておきましょうか。

『未来は希望の先にある!』 by GEN11

(お、おぅ…珍しく前向きだな:笑)


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こんなこともあろうかと [時事ネタ]

ついに成功しましたね!
はやぶさ2、二回目のタッチダウン。
ニュースでは着陸って言ってますが何となく違和感があります。
やっぱりタッチダウンがしっくりきますね。

世界初の快挙。
小惑星の地中の物質採取。

そういや今回の成功にもいろいろな裏話があったようです。

684cbc558c43a5c6b3c691a3c4785645.jpg

二回目のタッチダウンの降下場所がなかなか決められず困っていた時。
地表の調査を行っていたはやはぶさ2が異常を感知して緊急上昇したことがありました。
それ自体はセンサーの誤動作だったわけですが。
その際に撮影した光学写真に、たまたま写っていた地表。
そこが最適なポイントということで、今回の着地場所に決まったそうです。

これをただの偶然と言ってしまえばそれで終わりです。
でも、この緊急上昇時に光学写真を撮る、というのは、あらかじめプログラミングされてたってことなんです。ここが大切なんですね。
そもそもこのプログラムを組み込んだ人は、金星探査機あかつきにたずさわっていた人だそうです。
あかつきは当初金星の周回軌道投入に失敗したのですが、軌道投入後に写真を取る予定だったあかつきは、以後数年間、写真を一枚も撮影することができませんでした。

その悔しさがあったため、今回は何かあったら何が何でも撮ってやろうと、このプログラムを組み込んだのでしょう。
この執念がタッチダウン候補地の決定を引き寄せ、ひいては二回目のタッチダウン成功をもぎ取ったのだと思います。

一見順調に見えることも、その裏では緻密で繊細で周到な準備があってのことなんだな、と改めて思います。

タッチダウン二回目成功。
おめでとうございます。

サンプルリターンがプロジェクトの最終目標。
無事の帰還を楽しみにしています。
早く帰っておいで~っ!


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先に行って待ってるよ [時事ネタ]

はやぶさ2がリュウグウに到着して4ヵ月。ついにターゲットマーカーの投下を行い、無事に成功しました。
ターゲットマーカーははやぶさ2が着地する時の目印に使うものです。はやぶさ初号機でもそうだったのですが、このターゲットマーカーには一般公募で申し込んだ人の名前を刻んだフィルムが入っています。その数なんと18万人分!実はその中に、うちの家族の名前も入っているのです!わーい

hayabusa2_main.jpg

はやぶさ2の打ち上げは2014年。今から4年前です。その時はまだ親父も生きていましたから、今回のターゲットマーカーには親父の名前も刻まれています。小惑星に着く頃には、親父はもう生きていないだろうなー、と思いながらも申し込みました。

思ってはいたものの、今は亡き親父の名前が3億キロも離れた小惑星の表面に今届いたのか、と改めて考えると、何だか不思議な感じがします。
あと数日で親父の命日。まるで狙ったかのような素晴らしくグッドなタイミングでした。

DqWRrXyW4AAs_Dg.jpg-large.jpg

はやぶさ2のタッチダウン本番は来年らしいですけど、18万人の思いを載せたターゲットマーカーが、はやぶさ2の着地サポート役を無事に果たしてくれることを期待しています。


はやぶさ関連記事:
 2010/04/16 『3年遅れのただいま
 2010/05/31 『大迫力っ 全天周映像
 2010/06/05 『はじめてのおつかい
 2010/06/13 『帰還まであと少し
 2010/06/14 『おかえりなさい
 2010/08/01 『カプセル観た


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ずんぐりMax [時事ネタ]

Maxとき、そしてMaxたにがわ。

上越新幹線の2階建車両の名前です。
実は今年の春(3月だっけ?)に、2020年までに2階建て車両を廃止する、という発表がありました。

ワタシ的にそれほど思い入れがあるわけではありません。
ずんぐりむっくりで、あまりカッコイイとは言えない容姿。
が、目を奪われるような派手さはないにしろ、愛嬌がある憎めない奴、みたいな感じ?
本社出張やらキューピーマジック観劇やらで良く使っていたので、少し残念ではあります。


先日も本社出張の帰りがMaxときでした。
夜も遅い時間だったので車両が貸し切り状態。
さらには事故やら何やらでダイヤが遅れ、駅や、駅じゃないところで何度も停車。
暇なもんで記念に写真を撮ってました。

「もうじき無くなるのか…」

そう思うと少しセンチメンタルな気分になってきますね。

IMG_3322.JPG

ありがとね。
お疲れ様。

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自然はキビシイのだ [時事ネタ]

金星の人工衛星となる予定だった「あかつき」。
残念ながら軌道投入に失敗しましたね。
でも6年後には再度チャンスが訪れるようで、「はやぶさ」のように最終的に逆転ホームランとなることを祈っています。
http://www.jaxa.jp/countdown/f17/index_j.html

軌道投入に成功したら食べようと思っていた、宇宙パン…。
DSC00614.JPG
6年後まで持つのだろうか?(汗)

そろそろ冬の足音が近付いてきました。
雪もすぐそこまで来ています。
DSC00620.JPG
今年、里への初雪はまだです。
でもこのまま降らないですむわけがありません。
自然は厳しいんです。
今年のように初雪が12月も中旬になるまで降らない年って、降り始めると怒涛のように降るので、嫌な予感がします。

「あかつき」は暑さに、ワタシたちは寒さに、それぞれ負けないように頑張ろう。

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カプセル観た [時事ネタ]

JAXA相模原キャンパス特別公開に行ってきました。
市立博物館で、はやぶさのカプセルを観てきましたよ。
残念ですが撮影禁止だったので写真はありません。

2日間で3万人ですって。
確かにスゴい人ごみでした。
前に行った時はガラガラだった博物館やキャンパスが芋洗い状態。
マスコミの力がスゴいのか、はやぶさがスゴいのか。

1日目の混み具合がニュースになってて、どうしようかな〜と思ったのですが、前から予定していたし子供らがもうその気になってたので、強行突破、当たって砕けろ精神で行ってきました。
朝出発では遅いので夜中に出発。4時半に到着しました。
運良く近くの公園の駐車場に何とか潜り込めましたので、そこで1時間ほど仮眠。
持ってった朝食を食べて、6時半頃から並びました。
既に2〜30人くらいは並んでいたでしょうか。
それでもテントの中だったし、座る場所もあったりで、ラッキーでした。
後で報道を見たら、開館前に並んだのは2,000人。特設駐車場は9時半には満車だったそうです。
確かにスゴかったですね〜。
ワタシたちが帰る頃でもこのくらいの入場待ちの列。
DSC00524.JPG

お目当てのカプセルは、しっかり観てきました。
長時間ならんだ割には数分でしたが、60億Kmを旅して来た本物は、さすがに迫力がありました。
もっとじっくり観たかったけど、あの人数ではしょうがないですね。

この盛り上がりが、あかつきやIKAROSにも続いていくと良いですね。
DSC00520.jpg


はやぶさ関連記事:
 2010/04/16 「3年遅れのただいま
 2010/05/31 「大迫力っ 全天周映像
 2010/06/05 「はじめてのおつかい
 2010/06/13 「帰還まであと少し
 2010/06/14 「おかえりなさい


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おかえりなさい [時事ネタ]

最後の最後まできっちり仕事をしたね。
すごいなぁ。

はやぶさが見た最後の画像。
カプセル分離後、身体をひねって撮ったんですよね。
間に合わないかと思ったけど、ちゃんと撮れた。
img01.jpg

全天周映像 HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」のラストとおんなじでした。
111_starryhayabusa.jpg

ここまでくればもうサンプルがあってもなくてもどうでもいいです。
img05.jpg

おかえりなさい。
そして、おつかれさま。


はやぶさ関連記事:
 2010/04/16 「3年遅れのただいま
 2010/05/31 「大迫力っ 全天周映像
 2010/06/05 「はじめてのおつかい
 2010/06/13 「帰還まであと少し


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帰還まであと少し [時事ネタ]

いよいよ今晩「はやぶさ」が帰ってきます。
この時間はもう月軌道の内側に入ってきているはず。
本当にいよいよって感じ。
ワクワク感と寂しさと入り交じった複雑な心境です。
今晩はネット中継を観るつもりです。
TVでもやれば良いのに。

Googleがここまでやってるのに。
20100613-hayabusa10-hp.gif
マスコミは恥じるべきですね。

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はじめてのおつかい [時事ネタ]

またまた、小惑星探査機「はやぶさ」のお話です。

そもそも探査機を地球に帰すっていう発想がすごいです。
ミッション完了後は宇宙空間を永遠に漂い続けたり、探査対象におきっぱなし、というのが通常。
日本にとっても、世界にとっても、はじめてなんですね。

「はじめてのおつかい」
いつ見てもハラハラドキドキするものです。
今回の「はやぶさ」のミッションはまさに「はじめてのおつかい」と言えます。
現在の「はやぶさ」は正に満身創痍、それ以上の状況です。
よく生きて帰ってきた。そんな感じなのです。



2003年5月9日
 鹿児島・内之浦宇宙空間観測所からM-Vロケットにより打ち上げられる。
 イオンエンジンの長時間連続運用は世界初。
2004年5月19日
 地球スウィングバイを高精度に実施。
 一年かけて地球を追いかけてきたはやぶさは、ここで地球を追い越し、一路イトカワへ。
2005年7月31日
 XYZ軸用と、3基あるリアクションホイール(姿勢制御装置)のうち、X軸用が故障。
 これは想定内のため、残り2基の姿勢制御に切り替え。
2005年9月12日
 イトカワ上空20kmに到着。化学スラスタ(化学推進器)噴射により減速停止。
 ここまで航行距離約20億km。
2005年9月30日
 イトカワ上空7kmまで降下。
2005年10月2日
 Y軸用リアクションホイール故障。
 以後姿勢制御は、残り1軸のリアクションホイールと化学スラスタの併用運用。
2005年11月4日
 第1回目の着陸リハーサル。
 700mまで降下したが自律航法機能の異常のためリハーサル中止。
 複数の岩石を個々の着陸対象と判断し処理能力が超えたため。
2005年11月9日
 第2回目の着陸リハーサルを2回行う。高度70mまで近づく。
 1個目のターゲットマーカー(着陸用の目印)を放出、成功。
2005年11月12日
 第3回目の着陸リハーサル。高度55m。
 探査ロボット「ミネルバ」分離するが、イトカワ着地に失敗し行方不明となる。
2005年11月19日
 第1回目着陸シーケンス。
 高度40mで2個目のターゲットマーカー放出成功。
 自律航法で順調に降下するが、高度10mあたりから高度データに異常発生。
 現状が把握できないため、30分後に強制的に推進剤を噴射し上昇。
 後の分析:
  降下中にセンサが反応したため降下を中止し上昇を始めた。
  しかし姿勢不良のためそれも危険と判断して上昇も中止。
  自由落下で2回ほど地表にバウンドした後、地表にとどまっていた。
 サンプル採取は失敗したが、月以外の天体からの離陸は世界初となる。
2005年11月26日
 第2回目着陸シーケンス。
 着地成功。サンプル採取のための弾丸発射。
 しかし上昇時に燃料漏れのため姿勢不良を起こす。
2005年11月27日 
 漏洩燃料の気化による温度低下のためバッテリーが放電。
2005年11月28日
 通信不能。
2005年11月29日
 ビーコン回線の回復。
2005年12月2日
 化学スラスタの再起動。本格的に始動せず。
2005年12月3日
 イオンエンジンに使用するキセノンガスを中和剤噴射ノズルから噴射し、姿勢制御に利用する運用を決定。
 制御ソフトウェアの開発を開始。
2005年12月4日
 姿勢制御ソフトウェアが完成し転送。姿勢制御成功。
2005年12月5日
 通信状態が回復し、サンプルが採取できていない可能性が高いことが判明。
2005年12月8日
 再度燃料漏れが発生。
 姿勢制御できなくなる。
2005年12月9日
 通信途絶。
2006年1月23日
 3ヶ月ぶりにビーコンを受信。
 姿勢制御不能となった時でも最終的に単純なスピン状態に落ち着くような重心設計になっていた。
 それでも運用チームはこれほど早く通信が回復するとは思っていなかった。
2006年1月26日
 リチウムイオンバッテリーが完全に放電していることが判明。
 化学スラスタも燃料だけでなく酸化剤も漏洩し、すべて使用不可。
 イオンエンジン用キセノンガスの噴射で太陽電池パドルを太陽に向ける姿勢制御ソフトウェアの開発。
2006年2月6日
 低速度な通信を使って制御ソフトウェアを転送し、姿勢変更を開始。
2006年3月6日
 通信状態も回復し正確な位置を把握。
2006年3月〜4月
 機内に漏洩した揮発性ガスの排出を行う。
2006年5月31日
 イオンエンジン2基の起動試験に成功。
2006年7月
 キセノンガスの消費を減らすため、太陽光圧も姿勢制御に併用するソフトウェアを開発し運用開始。
 太陽光圧を姿勢制御に利用するのは、後に打ち上げられる実証衛星「イカロス」に先立った実運用となった。
2006年7月〜9月
 リチウムイオンバッテリーの再充電開始。
 過放電したリチウムイオンバッテリーはそのまま充電すると爆発の危険性がある。
 生きているセルのみに何千何万回と短時間の充電を行う方法を取る。
2007年1月17日〜18日
 充電したバッテリーを使用し、試料採取容器を地球帰還カプセルに搬送、収納して、外蓋を閉める。
2007年4月25日
 イオンエンジン2基(エンジンB、D)起動。
 イトカワ軌道を離脱し、地球への帰還を開始。
2007年7月28日
 もう1基のイオンエンジン(エンジンC)再起動。
 イオンエンジンの消耗を防ぐため、以降はイオンエンジンCのみの運転とする。
2009年2月4日
 リアクションホイール再起動成功。
 イオンエンジンD再点火。
2009年8月13日
 メモリエラーが発生するも航行には支障なし。
2009年11月4日
 中和器の劣化によりイオンエンジンDが停止。
 地球帰還に必要な推力が不足することが判明した。
2009年11月20日
 イオンエンジンBのイオン源とイオンエンジンAの中和器で、合わせて1基のエンジンとして運用。
 設計の最終段階で、念のためにと導入した電子回路で実行可能な運用方法だった。
2010年6月13日(予定)
 はやぶさ地球帰還。
 高度20万kmで地球帰還カプセルを分離。
 カプセルは秒速12kmで大気圏に突入し、オーストラリアのウーメラ砂漠へ帰還。
 探査機も大気圏に突入。
 惑星再突入シミュレーションを行い、今後の宇宙開発に必要なデータを収集。
 自身は大気との摩擦熱により燃え尽きる。
 全航行距離60億km。



こうやって拾い上げてみると、まさしく波瀾万丈、まさしく満身創痍。
改めて運用チームのリカバリーの努力、熱意に感心します。
最初のリアクションホイール2基故障の時点ですでに運用想定外。
通常ならあきらめるところですが、これはもう執念ですかね。

ISS等に日本がかける予算は数十億ですが、「はやぶさ」プロジェクトはたかだか5,000万円。
6/15修正:
 ISSの日本負担分は6,000億以上でした。
 また予算5,000万円は「はやぶさ2」でしたね(そこからさらに削られて今は3,000万円ですが)。
 「はやぶさ」の予算(開発費)は127億だそうです。
それでもすでに非常に大きな成果を上げています。
これだけの低予算でも期待以上の成果を上げられることが実証されたため、米国NASAでは予算の削減が検討されてしまう事態になっているようです。

久しぶりに胸を熱くした日本の宇宙開発。
ここまで来たらもう最後の最後まで何とか成功してほしい。
でもたとえサンプルが採取されていなかったとしても、このプロジェクトは成功だったと、世界中の誰もが思うことでしょう。
これはもう奇跡です。
P-043-0008-18111.JPG

はやぶさ関連記事:
 2010/04/16 「3年遅れのただいま
 2010/05/31 「大迫力っ 全天周映像


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3年遅れのただいま [時事ネタ]

日本初のおかあさん宇宙飛行士が何かと話題ではありますが。
そんな華やかな話題に隠れて、傷だらけになりながらも、ひっそりと、でも着実に、使命を果たそうとしているものがあります。

2003年5月に打ち上げられ、小惑星イトカワに着陸し、地面のサンプルを採取した、日本の小惑星探査機「はやぶさ」。
P-043-0008-18111.JPG
しかしイトカワから離れた後、燃料漏れにより姿勢制御ができず、2005年12月から約1ヶ月半にわたり通信不能に陥ってしまいました。
その後通信は回復したものの、地球への帰還タイミングを逃したため、当初の予定より3年も遅れての帰還となりました。

安全率ギリギリで製造されている「はやぶさ」を、よくぞ3年ももたせたもんです。
JAXAのサイトを見ていると、ホントに綱渡りの連続のようですね。

その「はやぶさ」がもうじき到着です。
予定では6月とのこと。
たのしみです。

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