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見せてもらおうかレトロフィットの実力とやらを [車]

魔改造(レトロフィット適用)を受けた我が家のとろすけ(e-tron 50)。充電速度が日本仕様50kWの足枷を外してもらい、本国仕様と同様の120kW対応となりました。およそ2.5倍です。以前の実績でSoC約40%から80%まで充電するのに大体30分ほどでした。今後は同条件ならおよそ12.5分で充電完了する計算になります。まぁ実際は損失があるのでそこまではいかないと思いますが、試してみたくてウズウズ。

とは言え、120kWをフル速度で充電できる充電器となると、現状では150kW急速充電器くらいしかありません。ところが一般的な150kW充電器はまだまだ設置数が少なく、あったとしても少々遠いのです。
しかしAudiにはPREMIUM CHARGING ALLIANCEという手があります。PCAはPorsche、VW、Audiが参画している高速充電網です。その中にはAudiディーラーに設置されているウルトラチャージャー182基が含まれています。そこで、150kWを探して早速行ってきました。とある場所のAudiウルトラチャージャー。

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このド派手な急速充電器。夜だとめっちゃ目立ちますね。近隣住民から苦情が出ないのだろうか、と要らないお世話。
このAudiディーラーには初めて行きましたが、充電器の位置が裏手の路地沿いにあり非常にわかりづらかったです。特に営業時間外だったので表通りからは入れず、行き過ぎたり戻ったりしてようやく車を入れることができました。
さてさて、レトロフィットの実力はいかに?

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充電開始はSoC35%でした。直後の充電速度は80〜85kW程度で、ちょっと残念。これなら90kWの急速充電器と大して変わりません。特に150kWの急速充電器を選んで充電するメリットはないかな〜なんて思いながら見ているとじわじわ上がってきて…SoCが60%を過ぎるあたりでようやく100kWを超える速度が出てきました。SoCが低いとセル電圧も低いのでそうそう100kWを超えることはないのか、それとも単純に寒くてバッテリーの充電能力が低かったのか、はたまた両方か。

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結局SoC75%を超えるあたりからは、再び85kW程度の速度に落ちてきてしまいました。希望を言うと、損失を差し引いて110kWくらいの速度が最初から最後までずっと続くといいなと思っていましたが、まあ世の中そんなに甘くはありませんね。
最終的にはSoC80%まで20分、29kWh分の充電が終了しました。計算上では平均で87kWの充電速度なので、90kW急速充電器よりはギリ速い、ということになります。もう少し気温が高いと高速充電が長く続くかもしれませんね。いやでも、あまり気温が高いと今度は逆にバッテリー保護機能が働いて途中で充電終了となるかも。熱マネジメントの制御自体はレトロフィット適用後でも変わらないでしょうからね。

関連記事:
 2023/10/15 『e-tron急速充電途中終了の考察


計算上150kW急速充電器の方がギリ速いとは言え、実質90kW急速充電器とそれほど大差ありません。ただその代わりに価格が大きく違います。高速道路や日産ディーラーなどにある公共の90kW急速充電器では20分の充電で550円くらいでした。これが今回使ったAudiウルトラチャージャーだと同じく20分で1,500円にもなりますから約3倍の価格です。まぁ普通に考えてAudiウルトラチャージャーは使わんよな。高速道路上の急速充電器が150kW機に入れ替わるまでは90kW機を使うのがお得だな、という結論に達しました。
そもそもAudiウルトラチャージャーは、充電だけではなく、充電待ちの時間中の接客やら何やらのプレミアムな体験を含めたサービスなので、公共の急速充電の価格と比べることはナンセンスなんですけどね。そういう意味では、今回のように営業時間外に利用することはマジ何考えてんの?と言われてもしょうがありませんね。今回はわかってて充電したのでガッテン承知の助。良い子の皆さんは真似をしないようにお願いします。


せっかくなので、充電時間と航続距離の関係を見てみましょうか。
約20分の充電で29kWhの充電量でしたからどれくらいの航続距離が得られるかと言うと、冬季だと電費が約4km/kWh、夏季だと約5km/kWhなので、大体116kmから145kmくらいの走行距離分が充電されるわけです。高速道路では1時間から1時間半に1回の充電が必要になる計算です。
本来CHAdeMOでは1回30分の充電ルールですから、もう少しSoCを減らせば1回の充電あたりの航続距離を延ばすことはできそうです。30分の充電量が43.5kWhですから搭載バッテリー量から逆算すると、SoCを38%より減らしてから急速充電するのが最も走行距離的には効率が良いようです。ただあまりにもSoCを減らし過ぎると、以前の記事に書いたように熱マネジメントの関係で充電が途中終了してしまう可能性もあるので、SoCは35%から40%で急速充電するのが一番良いのかもしれませんね。
まぁ某国では15分間で走行距離500km分の急速充電が可能なEVが発売されている現状を見ると、EVの最先端技術の進化スピードの速さには驚愕しかありません。日本メーカーは全個体電池に固執していて未だに実物を販売することもできずにいますね。ト∋タがダイハツを切り捨ててでも自社の雇用を守りたい気持ちもわからんではありません。検討だけで実行しない日本政府に、発表だけで発売しない日本自動車メーカー。やるやる詐欺に、出す出す詐欺ですか。何か似ていますね。


ついでにQ5(ガソリン車)とのコスト比較をしてみましょうか。
Q5の燃費は大体13km/Lでした。今のハイオク価格をリッター170円として計算すると1kmあたり約13円となります。
e-tronの電費は今の季節だと大体4km/kWh程度。90kWで急速充電すると1kWhが大体20円弱になるので、1kmあたりの金額が約5円ということになります。いかに電気代が上がったとは言えガソリン代と比べると半分以下、4割程度ですね。
急速充電でこれですから、自宅で充電する200Vの普通充電なら単価はもっと下がります。維持費は圧倒的にEVが安いという当初のワタシの試算の正しさが証明されました。
以前はQ5だけでガソリン代が年間40万円かかってたワタシ。e-tronではおそらく最低でも年間15万円を切るくらいにはなると思います。

先日サービスエリアのガソリンスタンドで、ハイオクがリッター200円を超えてて思わず二度見三度見してしまいました。
よそ見には気をつけましょうね。←違う


タグ:Audi e-tron Audi
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