はっきり [思ひ出ぽろぽろ]
ワタシがまだ性善説を信じていた、社会人になりたての時。
ワタシは高校を卒業した後、上京して会社員として働き始めました。都内には社員寮があり、そこから千葉の事業所まで電車通勤をしていました。通常の通勤客とは逆方向だったので、それほどひどいスシ詰めの満員電車ではなかったのが幸いでした。
その後、一年半ほどして、寮近くの本社勤務となりました。電車だと支線が違うので乗り換え駅含めて2駅でしたが、徒歩だと15分程度だったのでいつも歩いて通ってました。ホント近くて通勤には苦労しませんでした。
本社勤務となってしばらくした頃。ある日の午前中、外出する用事が出来ました。会社にはそれ用の自転車があったので、それを借りて出かけました。
用事自体はさくさくっと済みましたが、その帰り道に、あの事件は起きました。
「ちょっと」
警ら中の巡査に呼び止められました。
「こんな時間に何してる?」
いや、仕事なんですけど。
童顔で身長も低いワタシは、普段から高校生や、ヘタすると中学生に見られることもありました。あー、またか。仕事に出かけて補導されるワタシって何?
学生と間違えてるなーということが丸わかりの巡査に、仕事の用事で出かけてると説明し、免許証や社員証を見せます。普通ならそれで、いやスミマセン、という話になるのですが、その巡査は違いました。
「念のため、自転車を確認させてもらおうかな」
「いったん交番まで行こう」
食らいついたら離さないなー。今度は自転車泥棒扱いですか。
振り切って逃げたら撃たれるかな?
(いらすとや)
何を言っても聞く耳を持たない巡査。
しかたないので、しぶしぶ交番までついていきました。
交番で防犯登録番号を確認する巡査の奥の机で、若い巡査がこちらをチラチラ見ていました。
その後、無事登録が確認され(当然です)無罪放免になるか、と思いきや。
「一応会社に確認しますよ」
はー?ってなもんですよ。
思わず奥の若い巡査と目が合いました。
(あーまたか…すみませんねー)
若い巡査の表情はそう語っていました。
いつものことなのかもしれません。
暴走する先輩巡査。
ワタシの勤めている会社(世界的にも結構名の通った会社ですw)に電話をかけます。
「石橋と言いますが設計開発センター(仮)をお願いします」
(忘れもしない…石橋巡査です。もしかしたら巡査長かも)
今なら個人名でかかってくる電話を、業務中に取り次ぐことなどしませんが、当時はまだまだ緩かったですね。オペレーターはワタシの部署に電話をつなぎました。
「一応警察とは言ってないからね」
暴走巡査石橋は、後ろめたさを隠すためか、わざとらしく、恩に着せるように、ワタシを見てニヤリとします。あー昔もいたなー、恩に着せるやーつー。警察ってみんなそうなんだなー、と思いました。
関連記事:
2021/06/25 『うっすら』
奥の若い巡査はもう知らんぷりです。
「私、○×派出所の石橋と申します」
(おい言ってんじゃん!)
「そちらにGEN11さんという人はお勤めでしょうか」
「そうですか、ハイ、ワカリマシタ」
電話を切った暴走巡査石橋は、まだ気が済まないけど、打つ手がなくなって仕方なく、といった風情でこう言いました。
「もういいよ」
はぁぁぁぁぁあーーーーー?!!
何だそれ?
ここまでしといて、スミマセンも、ワルカッタも、ないのかよ!
呆れてものが言えないとはこのことです。
結局会社に電話をかけたのは、嫌がらせのためでしかなかったんです。その日、誰でも何でもいいから捕まえて自分の権力を使いたかったのに、ワタシに何の罪もなかった。面白くないので最後に嫌がらせ。いや、お前より自分の方が偉いんだと、今で言うマウントを取りたかったんですね。
あーもうこんなヤツにつきあってるのもバカバカしい。
とっとと帰るわ。
交番を出る際、最後に奥の若い巡査をチラリと見たら、向こうも伏し目がちにこちらをチラリ。こんな先輩であんたも大変だね。警察は体育会系だから上下関係が厳しくて何も言えないのかもだけど、あんたも同罪だよ。思いっきりガン見してから出てきました。
会社に戻ると、案の定、大騒ぎです。
「おまえ、何やったの!」
ってな感じで、散々な一日でした。
以上、理不尽な思いをさせられた警察官三部作。いかがでしたでしょうか。
他にもたくさんあるけどキリがない。ワタシの素行が悪いのか、運が悪いだけなのか。テレビや映画で警官が活躍する作品を見るたび、いつも違和感を感じてしまいます。現実とのギャップを、いつかどこかで書いておかないとなーと思っていました。
思えば、救急や消防には助けられたことはたくさんあるけど、警察に助けられたことは一度もないんだよなー。それどころか、助けを求めたのに怒鳴りつけられた、ことすらあります。そもそも警察は市民を助ける仕事じゃないからね。やっぱり、市民の中から誰かを犯罪者として選び出すお仕事なんだなー、と思い知ることになった、いくつかの出来事でした。
そう言えば以前、テレビだったか何かで、どこかの幼稚園児がインタビューを受けていました。
アナ「将来は何になりたいの?」
園児「警察官!」
アナ「どうして?」
園児「悪いことしても捕まらないから!」
皆さんも、目を付けられないように、目立たないように、ひっそりと、細心の注意をはらって、暮らしていきましょうね。
ワタシは高校を卒業した後、上京して会社員として働き始めました。都内には社員寮があり、そこから千葉の事業所まで電車通勤をしていました。通常の通勤客とは逆方向だったので、それほどひどいスシ詰めの満員電車ではなかったのが幸いでした。
その後、一年半ほどして、寮近くの本社勤務となりました。電車だと支線が違うので乗り換え駅含めて2駅でしたが、徒歩だと15分程度だったのでいつも歩いて通ってました。ホント近くて通勤には苦労しませんでした。
本社勤務となってしばらくした頃。ある日の午前中、外出する用事が出来ました。会社にはそれ用の自転車があったので、それを借りて出かけました。
用事自体はさくさくっと済みましたが、その帰り道に、あの事件は起きました。
「ちょっと」
警ら中の巡査に呼び止められました。
「こんな時間に何してる?」
いや、仕事なんですけど。
童顔で身長も低いワタシは、普段から高校生や、ヘタすると中学生に見られることもありました。あー、またか。仕事に出かけて補導されるワタシって何?
学生と間違えてるなーということが丸わかりの巡査に、仕事の用事で出かけてると説明し、免許証や社員証を見せます。普通ならそれで、いやスミマセン、という話になるのですが、その巡査は違いました。
「念のため、自転車を確認させてもらおうかな」
「いったん交番まで行こう」
食らいついたら離さないなー。今度は自転車泥棒扱いですか。
振り切って逃げたら撃たれるかな?
(いらすとや)
何を言っても聞く耳を持たない巡査。
しかたないので、しぶしぶ交番までついていきました。
交番で防犯登録番号を確認する巡査の奥の机で、若い巡査がこちらをチラチラ見ていました。
その後、無事登録が確認され(当然です)無罪放免になるか、と思いきや。
「一応会社に確認しますよ」
はー?ってなもんですよ。
思わず奥の若い巡査と目が合いました。
(あーまたか…すみませんねー)
若い巡査の表情はそう語っていました。
いつものことなのかもしれません。
暴走する先輩巡査。
ワタシの勤めている会社(世界的にも結構名の通った会社ですw)に電話をかけます。
「石橋と言いますが設計開発センター(仮)をお願いします」
(忘れもしない…石橋巡査です。もしかしたら巡査長かも)
今なら個人名でかかってくる電話を、業務中に取り次ぐことなどしませんが、当時はまだまだ緩かったですね。オペレーターはワタシの部署に電話をつなぎました。
「一応警察とは言ってないからね」
暴走巡査石橋は、後ろめたさを隠すためか、わざとらしく、恩に着せるように、ワタシを見てニヤリとします。あー昔もいたなー、恩に着せるやーつー。警察ってみんなそうなんだなー、と思いました。
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2021/06/25 『うっすら』
奥の若い巡査はもう知らんぷりです。
「私、○×派出所の石橋と申します」
(おい言ってんじゃん!)
「そちらにGEN11さんという人はお勤めでしょうか」
「そうですか、ハイ、ワカリマシタ」
電話を切った暴走巡査石橋は、まだ気が済まないけど、打つ手がなくなって仕方なく、といった風情でこう言いました。
「もういいよ」
はぁぁぁぁぁあーーーーー?!!
何だそれ?
ここまでしといて、スミマセンも、ワルカッタも、ないのかよ!
呆れてものが言えないとはこのことです。
結局会社に電話をかけたのは、嫌がらせのためでしかなかったんです。その日、誰でも何でもいいから捕まえて自分の権力を使いたかったのに、ワタシに何の罪もなかった。面白くないので最後に嫌がらせ。いや、お前より自分の方が偉いんだと、今で言うマウントを取りたかったんですね。
あーもうこんなヤツにつきあってるのもバカバカしい。
とっとと帰るわ。
交番を出る際、最後に奥の若い巡査をチラリと見たら、向こうも伏し目がちにこちらをチラリ。こんな先輩であんたも大変だね。警察は体育会系だから上下関係が厳しくて何も言えないのかもだけど、あんたも同罪だよ。思いっきりガン見してから出てきました。
会社に戻ると、案の定、大騒ぎです。
「おまえ、何やったの!」
ってな感じで、散々な一日でした。
以上、理不尽な思いをさせられた警察官三部作。いかがでしたでしょうか。
他にもたくさんあるけどキリがない。ワタシの素行が悪いのか、運が悪いだけなのか。テレビや映画で警官が活躍する作品を見るたび、いつも違和感を感じてしまいます。現実とのギャップを、いつかどこかで書いておかないとなーと思っていました。
思えば、救急や消防には助けられたことはたくさんあるけど、警察に助けられたことは一度もないんだよなー。それどころか、助けを求めたのに怒鳴りつけられた、ことすらあります。そもそも警察は市民を助ける仕事じゃないからね。やっぱり、市民の中から誰かを犯罪者として選び出すお仕事なんだなー、と思い知ることになった、いくつかの出来事でした。
そう言えば以前、テレビだったか何かで、どこかの幼稚園児がインタビューを受けていました。
アナ「将来は何になりたいの?」
園児「警察官!」
アナ「どうして?」
園児「悪いことしても捕まらないから!」
皆さんも、目を付けられないように、目立たないように、ひっそりと、細心の注意をはらって、暮らしていきましょうね。
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